"あやまち"からはじめませんか?




これから一生。


私はみんなから白い目で見られ続けて生きて行かなきゃいけない。


今度はもう、ひとりぼっちじゃすまされない。


ひきょうものというレッテルをはられて生きていくことになる。


トン、と背中が壁にあたる。

もう逃げられない。


この状況からも。

自分のしてしまったことからも。



「怖いですか?先輩」

「……っ、ぁ」


「でも俺の方が怖いですよ。

だって今気づいてなかったら俺は生徒会降ろされて、

ありもしない噂流されちゃうんですから。


ねっ、そうでしょ、先輩?」


宇佐美くんは冷たく笑う。


「ごめんなさ……」



彼の顔を見ていられなくて目を逸らせば、

ぐいっとあごを持ち上げられて無理やり宇佐美くんの方を向かされる。



「こっち、向いて」

「っや、」


「逃げないで答えてくださいよ。

もし俺がそれで不登校になったらどうしてたんですか?」


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