"あやまち"からはじめませんか?
そう、だ……。
私が宇佐美くんにバレた段階だったら、まだ私だけが悪者にされるだけで済む。
でも今バレてしまったら生徒会の不祥事として多くの人に広まってしまう。
「そうなったらどうだろう。
キミが一生懸命やって来たことはグラグラと崩れ出して、もう立てなおすことなんて出来やしない」
怖い。
私のしたことでみんなに迷惑をかけてしまう。
信用してくれたみんなが白い目で……っ。
「……あ、の……」
赤沢くんはくすりと笑う。
「そんな絶望したような顔しないでくれよ。
僕はさぁ別にキミが傷つく顔を見たいわけじゃないんだよ。
キミのことはずっと信頼していたし……」」
赤沢くんはゆっくりと私に近づいてくる。
そして私の耳元でそっとささやいた。
「これからは大人な話をしよう。取引だよ、これは……」