"あやまち"からはじめませんか?


赤沢くんがいる空き教室に入ると、彼はニヤニヤ笑っていた。


「いい気味だな。会長なのにメンバーから外されるなんて、笑っちゃうよ

でもあれだ……休みになると情報を掴みにくいな」


「赤沢くん、あのね」


私は彼に強く伝えた。


「もうみんなに伝えるから……こんなことは辞めて欲しいの

生徒会は降りるから、赤沢くんがしっかりやってくれるならバトンを渡すわ」


「言ったろ、このタイミングで伝えたら今年の生徒会は〜という言い方をされる。

それと俺の目的はまだ終わっていない」


「目的って……」


すると赤沢くんは口角を上げて伝えた。


「次の命令は宇佐美直人を階段から突き落として怪我させて来い」

「えっ」


「これが出来るならボイスレコーダーの録音を消してもいい。

それから君を副会長につけてやってもいい

俺が生徒会長になるのに、宇佐美は邪魔だ」


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