"あやまち"からはじめませんか?
一緒に食事をするってこんなに楽しいんだって、気づいた時、目から涙が流れていた。
「あれ、ごめ……なんでだろうな」
涙が止まらない。
必死に止めようとするのに、次から次へと涙は流れていってとどまることを知らない。
「寂しかったんですよね、ずっと」
宇佐美くんは私に手を伸ばすと、頭を優しくポンポンと撫でた。
「よく頑張ってきましたね」
いつもなら子ども扱いしないで、とか言えることはたくさんあったのに
今日はただ宇佐美くんのそれを受けれ入れていた。
「結衣さんが少しでも寂しくなったら、いつもで言ってください。
俺、一目散に飛んでいくんで」
「宇佐美くん……」
「まっ、って言ったところであなたは我慢するんでしょうから、勝手に行きますけど」
ば、バレてる……。
それからご飯を食べて少し休んでから宇佐美くんを送り出すことになった。