"あやまち"からはじめませんか?
私の名前は吉永結衣(よしながゆい)
黒髪ロングにスカートはひざ下、第1ボタンまでしっかりしめて廊下を歩く。
この学校の生徒会長を務める高校3年生。
「会長、ここチェックお願いします」
「分かった」
何でも出来て。
「結衣ちゃん、実は相談があるんだけど……」
「どうしたの?」
頼りがいがあって。
「結衣先輩って何でも出来てカッコいいよね」
「本当、お手本みたいな生徒会長だよね~」
誰もがあこがれる人。
そんな女性になりたくて、私は日々努力をしている。
「会長、先生から学校行事の件で呼び出しです」
「ありがとう、今行く」
名前で呼ばれるよりは、生徒会長と呼ばれることの方が多い。
私はそれを誇りに思っていた。
みんなの代表である生徒会長でいるために、しっかり役割を果たさなくてはいけない。