"あやまち"からはじめませんか?
放課後。
生徒会の活動のために、みんなが集まった。
美化活動の報告と、これから行われる行事の確認などをして今日ははやめの解散となった。
すると。
「結衣さん」
今日も宇佐美くんは私を呼んだ。
「少しいいですか?」
「……分かった」
私は緊張しながらも、資料の整理をしながらみんなが出るのを待っていた。
全員が生徒会室を出て、彼とふたりきりになると宇佐美くんは言う。
「怪我、大丈夫ですか?」
「うん……シップをもらったからだいぶ良くなった。ありがとう」
「それは良かったです」
「それと……
最後しめてくれたの宇佐美くんでしょ?それもありがとう」
「いいえ。バスケ部の方たちが美化週間が終わるまで参加してくれるそうです。
良かったですね」
柔らかく笑う宇佐美くん。
こんな表情、見せられると忘れてしまう。