"あやまち"からはじめませんか?



「そうだね」


宇佐美くんの意見にみんなが賛成したところで、私たちは保健室へと向かった。


「失礼します」


中に入っていくと、先生は仕事をしているところだった。


「どうかしたの?」


放課後であるためか、ベッドを利用している人はいない。



「実は……」


私が今のけいいを説明すると、保健の先生は私たちのアイデアに大賛成してくれた。


「助かるわ、去年大変でね~人の手が借りたいと思ってたの」

「それは良かったです」

「少しだけ待っていて。キリのいいところまで終わらせちゃうから」


「はい」


私たちは救急箱の準備をして、先生が終わるのを待っていた。


「よし、終わり」


しばらく待っていると、先生は仕事が終わったようで、私たちが座るイスを準備してくれた。


「じゃあとりあえず、ふたり組になってここに座ってくれる?」


ふたり組か……。


「骨格が違うから女の子同士よりかは男女の方がいいかな」

「分かりました」


返事をすると、すぐ隣にいた岩田くんが私の肩を叩く。


「じゃあ吉永」






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