"あやまち"からはじめませんか?



「そんなの意味が……」


ぎし、っとソファーがきしむ音がする。


「ねぇっ、」


私は彼を必死て押し返そうとするけれど、宇佐美くんはビクともしなかった。


「は、離してっ」


宇佐美くんは楽しそうに笑い

ゆっくりと私のシャツのボタンに手を伸ばす。


ーービクッ。


「な、なに!?」

「何って、手持ちぶさただから」


するり、と伸びて来た手は第1ボタンからボタンを外していく。


「や、やだ!」

「早く好きって言わないと、服脱がしちゃいますよ?」

「なんでっ、」


必死に抵抗するけれど、押し倒されている私は思うように力が入らない。


「宇佐美くん……」

ぷち。

またボタンが外される。


「お願い、宇佐美くん」

「じゃあ言って」


真剣な表情。
でもそれは必死な顔にも見えた。



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