死席簿〜返事をしなければ即、死亡
っ⁉︎
どうして?
小金沢が、動かないように拘束していたのに!
「みんな死ぬのよ、1人残らず。そして先生が新しいクラスを創り上げる。だからその為に、クリアにしなくちゃいけないの__私も含めてね」
そう言うと、森本がスマホの画面をタップした。
【森本亜希子】
それは、今井の声だった。
今井が、森本の名前を呼んだ。
「これでいい。あんなふざけたクラス、木っ端みじんに無くなればいい。誰も私の言うことをきかない、私の言うことに耳を貸さない、面倒ごとだけいつも私に押しつけて、あんなクラス、無くなってしまえばいい‼︎」
鬼の形相でわめき散らす森本が、やがて苦しみだす。
「森本さん‼︎」
洋子が駆け寄るが、森本はその肩を突き飛ばして床に崩れた。
最初から、返事をするつもりがないらしい。
すぐに息をしなくなり、絶命した。
「教室に戻ろう‼︎」
俺はすぐに放送室を飛び出す。
監視カメラの角度からは分かりにくいが、どうやら争っているのが分かったからだ。
「ちょっと待って‼︎」
「洋子⁉︎」
「先に行ってて!スマホを取りに行く!」
再び放送室に戻っていく洋子を残し、俺たちは全速力で教室に戻った。
大丈夫、きっと大丈夫。
小金沢がいる。
いくら今井が自由になったからって、あいつがいるから大丈夫だ。
あいつが、いる__か、ら?