言葉にしてよ
その時、トントンと肩を叩かれる。
「遠山さん、ちょっといい?」
保健の先生に呼ばれる。
「あ、皆先行ってて」
というか私何か呼ばれるような事したっけ。
保健の先生に着いていく。
生徒からちょっと離れると話し出した。
「ごめんなさいね、あなたの親から聞いたの」
私の中で変な音がなる。
「何をですか?」
まだ決まったわけじゃない、大丈夫。
「遠山さんの病気のこと」
その言葉を聞いた瞬間、私の期待が一瞬にして消える。
「難病よね?あなたの親が心配してたわ。激しい運動できないし、こんな長時間歩いて大丈夫?腫れてるんじゃない?」
こんだけのことで呼び出したの。
私の病気は死ぬわけじゃない。
「腫れてないですから、大丈夫です」
中学の時の記憶が私の中にまだある。