言葉にしてよ



始めはだいたい生徒が固まっていたものの、途中から差が開いてくる。




え、待ってよ。



私の周りもうほぼ誰もいないじゃん。




焦りが出てきた。




1キロメートルと先生が付けたであろう看板を通りすぎる。




だんだん落ち着きを取り戻してきた。



けど、やっぱり限界が来る足。



私は痛さに耐えられずうずくまる。



「は?もうウザっ!なにこんなんで休んでるんだよ」



自分に暴言を吐く。



いつもこういう状態になると自分に暴言を吐いて、落ち着きを取り戻していた。



けど、今回はあと1キロもあるせいか落ち着きなんて取り戻せない。



どうしよ、男子も2周目来るのに。




「お願いだから歩いてよ!」



だんだん私の視界が歪んでいく。



「え、遠山?」
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