すれ違いの純情【短編】
弟の友達からいきなりの告白を、しかも弟伝いに受けた事。
今までそんな素振りを1ミリも見せなかった相手だから、からかわれたんじゃないかと戸惑っている事。
真面目に返事を返すのでさえ、ためらわれる。
それをあくまで‘友達の話’として説明した。
「ふぅん…。でもさ、肝心なのはその友達が彼をどう思ってるか、だよね?」
「どう…?」
あたしは困惑した。
…どうって。
「と、友達は。4つも年下は有り得ないって言ってて」
「まぁ、確かに。年齢差は考えるよね~」
「それにその男の子、顔を合わせてもいつもムスッとしててちっとも笑わないし…。
こうやっていちいち悩んでるのも嫌って言うか…」
「ふぅん…?」
目が合った浅倉さんがニヤニヤと笑うので、あたしは慌てて
「…って、友達が…!」
と付け足した。
「まぁ、色恋で悩むのはお互いに良いことだよね?」
「はい?」
浅倉さんの意図が分からず、あたしはポカンと口を開けた。
「その友達に言っといて?」
意味深な目線に今度は小首を傾げる。
「相手の気持ちが本気かどうか考えるよりも、もっと自分の気持ちを見つめ直した方がいいって」
「…? はぁ…」
今までそんな素振りを1ミリも見せなかった相手だから、からかわれたんじゃないかと戸惑っている事。
真面目に返事を返すのでさえ、ためらわれる。
それをあくまで‘友達の話’として説明した。
「ふぅん…。でもさ、肝心なのはその友達が彼をどう思ってるか、だよね?」
「どう…?」
あたしは困惑した。
…どうって。
「と、友達は。4つも年下は有り得ないって言ってて」
「まぁ、確かに。年齢差は考えるよね~」
「それにその男の子、顔を合わせてもいつもムスッとしててちっとも笑わないし…。
こうやっていちいち悩んでるのも嫌って言うか…」
「ふぅん…?」
目が合った浅倉さんがニヤニヤと笑うので、あたしは慌てて
「…って、友達が…!」
と付け足した。
「まぁ、色恋で悩むのはお互いに良いことだよね?」
「はい?」
浅倉さんの意図が分からず、あたしはポカンと口を開けた。
「その友達に言っといて?」
意味深な目線に今度は小首を傾げる。
「相手の気持ちが本気かどうか考えるよりも、もっと自分の気持ちを見つめ直した方がいいって」
「…? はぁ…」