今日も君に会いたい
卒業式。
私は沢山泣いた。
このクラスには仲のいい男子も女子も沢山いて、思い出も沢山あって。
侑磨やあゆもいて。
幸せすぎる2年間だったから。
侑磨とは高校が別で、会うことはきっと減ってしまう。
それが悲しかった。
それに、休み期間で久々に会った柊人に聞かされた話が頭から離れないでいた。
それが余計に悲しさを生んだのかも。
それは、侑磨が私を好きだということ。
―――今はそうなのかは知らないけど
俺と遥華が付き合う前はずっと遥華の話してた。
まだ好きだったとして、もし今俺達が別れたら遥華は侑磨と付き合うかもしれないって思うと怖かった。
だから、なんで最近冷たいのか教えて。
俺、遥華と別れたくない。―――
それから私達は話し合って、このまま付き合うことになった。
どうして冷たいか、その理由は言わなかった。
と言うより、嘘をついた。
そして、私はそれよりも侑磨のことの方が気になった。
ほんとに侑磨は私が好きだったの?
どうして私、もっと早く素直になって侑磨に告白しなかったんだろう
でも、きっともう遅い。
卒業するし。
だから私はもう一度この気持ちにきつくきつく、蓋をした。
< 29 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop