こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
第六章 最上の独白その一 最上Side
――貴斗。お前の実家、会社やってるんだってな。だったら俺が起業して社長になったっていいだろ。お前は、嫌でも自分の会社の社長になれるんだからさ。
「待っ――!! な、なんだ……くそ」
びくっと身体をしならせて目を見開くと、書斎のリクライニングチェアに身体を凭れてほんの少し汗を額にかいていた。
久しぶりに嫌な夢を見た。
手元の時計を見ると夜中の一時を回っていた。
数時間前、酒井凜子の異動祝いと称して食事に行き、只今同居中のため一緒に帰宅した。そして、少し仕事があると言って俺は書斎にこもったまま、いつの間にか寝てしまったようだ。額に手をあてがって悪夢の残滓を振り払うと、リビングに出た。
キッチンに向かう途中、ソファの上で身体を丸めてすやすやと寝ている彼女を見つけた。
まったく、こんなところで寝るなよ……。
水を飲んで喉を潤すと、起こさないようにブランケットをかけてやる。
「待っ――!! な、なんだ……くそ」
びくっと身体をしならせて目を見開くと、書斎のリクライニングチェアに身体を凭れてほんの少し汗を額にかいていた。
久しぶりに嫌な夢を見た。
手元の時計を見ると夜中の一時を回っていた。
数時間前、酒井凜子の異動祝いと称して食事に行き、只今同居中のため一緒に帰宅した。そして、少し仕事があると言って俺は書斎にこもったまま、いつの間にか寝てしまったようだ。額に手をあてがって悪夢の残滓を振り払うと、リビングに出た。
キッチンに向かう途中、ソファの上で身体を丸めてすやすやと寝ている彼女を見つけた。
まったく、こんなところで寝るなよ……。
水を飲んで喉を潤すと、起こさないようにブランケットをかけてやる。