こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「私、もう少し最上さんと向き合ってみるよ」

『そうか、わかった』

あまり否定的なことをいって父を困らせたくない。向き合うという言葉に父は少し安堵して電話を切った。

考えていても仕方のないことにしばらく思いを巡らせる。

お父さん、ちゃんと寝てるのかな……。

カレンダーにふと目をやると、明日は燃えるゴミの日だということに気がついた。

部屋の片づけでもしよう、そうすれば、少しは気が紛れるかも。

そう思いたち、軽く部屋を掃除して部屋にあるゴミをかき集める。

後は最上さんの書斎のゴミを片付ければいいんだけど……。
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