こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「すべて守るよ、お前の親父さんもSAKAIも……そしてお前のことも」
「……はい」
最上さんがソニリアに内偵調査を依頼していたなんて知らなかった。身内を疑うなんて、きっと心苦しかっただろう。迷いもあったかもしれない。けれど、真実を確かめるために決心したのだ。だから私も彼のように志を強く持ちたい。
優しく頭を撫でる手の動きがやがて徐々に緩慢になっていく。どうしたのかと思って最上さんを見ると、彼はうとうとしていて今にも意識を手放しそうになっていた。
きりっとした眉。閉じた瞳を縁取る長い睫毛と肉感的な唇。その唇がちょっと開くと穏やかな寝息が聞こえてきた。
初めて見る最上さんの寝顔。すっかり安心しきった――こんな無防備な顔を知っているのは私だけなんだ。そう思ったらこそばゆいような甘酸っぱい気分が広がった。最上さんの寝息に誘われるように、だんだん私の瞼も重くなっていった。微睡む意識の中で私にある決意が生まれた。
彼だけを戦場に送ることはできない。愛する人のために私も戦うと――。
「……はい」
最上さんがソニリアに内偵調査を依頼していたなんて知らなかった。身内を疑うなんて、きっと心苦しかっただろう。迷いもあったかもしれない。けれど、真実を確かめるために決心したのだ。だから私も彼のように志を強く持ちたい。
優しく頭を撫でる手の動きがやがて徐々に緩慢になっていく。どうしたのかと思って最上さんを見ると、彼はうとうとしていて今にも意識を手放しそうになっていた。
きりっとした眉。閉じた瞳を縁取る長い睫毛と肉感的な唇。その唇がちょっと開くと穏やかな寝息が聞こえてきた。
初めて見る最上さんの寝顔。すっかり安心しきった――こんな無防備な顔を知っているのは私だけなんだ。そう思ったらこそばゆいような甘酸っぱい気分が広がった。最上さんの寝息に誘われるように、だんだん私の瞼も重くなっていった。微睡む意識の中で私にある決意が生まれた。
彼だけを戦場に送ることはできない。愛する人のために私も戦うと――。