こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
第九章 最上の独白その二 最上Side
今までの人生の中で、こんなにも後悔したことはなかった。
何も考えずに俺はシュエスコに来ていた。尋常じゃない俺の様子にマスターが気の済むまでいてもいいと言葉をかけてくれた。それに甘えて今、ハイボールを飲みながらひとり奥のカウンターの席に座っている。
――やめてください! これ以上したら、きっと最上さんの心が壊れちゃう!
彼女の悲痛な叫びが俺を正気にさせてくれたが、それと同時になんてことをしてしまったのかと自分自身に絶望した。
酒井の口から木崎の名前が出た途端、猛烈な嫉妬が暴走した。自分のことを汚いと思わせるような男を今すぐ殴りたいとも思った。
大切なものなら守らなければいけない。そう頭ではわかっているのに、俺の悪い癖が出てしまった。そのおかげで長年の付き合いである小宮にまで呆れたようにため息をつかれた。
立つ瀬がない情けない思いと、失うことの恐怖、うまく言い表せない自分の気持ちが爆発して彼女を傷つけてしまった。心が壊れてしまうと、自分のことより俺を思ってくれたというのに……。
はぁ、最低だな、俺。
何も考えずに俺はシュエスコに来ていた。尋常じゃない俺の様子にマスターが気の済むまでいてもいいと言葉をかけてくれた。それに甘えて今、ハイボールを飲みながらひとり奥のカウンターの席に座っている。
――やめてください! これ以上したら、きっと最上さんの心が壊れちゃう!
彼女の悲痛な叫びが俺を正気にさせてくれたが、それと同時になんてことをしてしまったのかと自分自身に絶望した。
酒井の口から木崎の名前が出た途端、猛烈な嫉妬が暴走した。自分のことを汚いと思わせるような男を今すぐ殴りたいとも思った。
大切なものなら守らなければいけない。そう頭ではわかっているのに、俺の悪い癖が出てしまった。そのおかげで長年の付き合いである小宮にまで呆れたようにため息をつかれた。
立つ瀬がない情けない思いと、失うことの恐怖、うまく言い表せない自分の気持ちが爆発して彼女を傷つけてしまった。心が壊れてしまうと、自分のことより俺を思ってくれたというのに……。
はぁ、最低だな、俺。