こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「打算も駆け引きもできない。下手な嘘しかつけないようなお前に興味が湧いた。頑なに自分を隠そうとしている。そんなお前の本当の姿を暴いてやりたくなったんだ」
すっと頬を親指で撫でられると、まるで魔術にでもはまったかのようになにも考えられなくなってしまう。けれど、睨む視線だけは外さない。
「ほら、ちゃんと目を逸らさないで俺を見られるじゃないか。お前が視線を逸らす時は嘘をつく時だ、だからすぐにバレる。このまっすぐな目……気に入った」
「い、いやっ!」
思わず口づけられそうな予感がして、咄嗟に私は最上さんを突っぱねて走り出していた。
すっと頬を親指で撫でられると、まるで魔術にでもはまったかのようになにも考えられなくなってしまう。けれど、睨む視線だけは外さない。
「ほら、ちゃんと目を逸らさないで俺を見られるじゃないか。お前が視線を逸らす時は嘘をつく時だ、だからすぐにバレる。このまっすぐな目……気に入った」
「い、いやっ!」
思わず口づけられそうな予感がして、咄嗟に私は最上さんを突っぱねて走り出していた。