こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「今日の日替わりカレーコロッケだって、私はこれにする」
悩むことなく私は社員証ICカードをリーダーに読み込ませる。
今日もすがすがしい秋晴れだ。社食の窓から青い空が晴れ渡っているのが見える。
今頃、この同じ空の下、コールセンターで最上さんも……。
って、何考えてんの私! 最上さんがどうこうなんて関係ないんだから!
ぶるぶると首を振って香奈の向かいの席に着くと、木崎課長の姿が見えてついチラリと見てしまった。彼はすでに昼食を終えたようで社食から出ていくところだった。そんな私に香奈はいきなり突拍子もないことを小声で囁いた。
「ねね。凜子ってさぁ、やっぱり木崎課長と“アレ”な関係なの? ふ・り・ん」
「ぶっ!!」
スープに口をつける前でよかった。きっと香奈に思い切り噴きかけてしまっていただろう。
「な、なに? いきなり……」
動揺を隠すべく、あははと笑って見せるけれど香奈は前のめりにずいっとなった。
「別にさぁ、私はそういうのどうとも思わないんだよね、むしろ賛成派」
「か、香奈……?」
いったい私と木崎課長の何を知っているのか、もったいぶらないで早く言って欲しい。そう思っていると、香奈がこそっと言った。
悩むことなく私は社員証ICカードをリーダーに読み込ませる。
今日もすがすがしい秋晴れだ。社食の窓から青い空が晴れ渡っているのが見える。
今頃、この同じ空の下、コールセンターで最上さんも……。
って、何考えてんの私! 最上さんがどうこうなんて関係ないんだから!
ぶるぶると首を振って香奈の向かいの席に着くと、木崎課長の姿が見えてついチラリと見てしまった。彼はすでに昼食を終えたようで社食から出ていくところだった。そんな私に香奈はいきなり突拍子もないことを小声で囁いた。
「ねね。凜子ってさぁ、やっぱり木崎課長と“アレ”な関係なの? ふ・り・ん」
「ぶっ!!」
スープに口をつける前でよかった。きっと香奈に思い切り噴きかけてしまっていただろう。
「な、なに? いきなり……」
動揺を隠すべく、あははと笑って見せるけれど香奈は前のめりにずいっとなった。
「別にさぁ、私はそういうのどうとも思わないんだよね、むしろ賛成派」
「か、香奈……?」
いったい私と木崎課長の何を知っているのか、もったいぶらないで早く言って欲しい。そう思っていると、香奈がこそっと言った。