こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
いつまでもネットカフェで寝泊まりするわけにはいかない。
明日、仕事が終わってからアパートに戻って私物を確認して被害届も出して、貯金が無事かも確かめなきゃ、それから新しい通帳と印鑑も作って……ああ、それから異動になるなら引き継ぎもしないと……。
やらなければならないことが山のようにある。先ほど最上さんからもらったメモ紙をそっと広げ、スマホに登録する。
仕方なくよ! 仕方なく!
そう自分に言い訳をして横になる。
――木崎には甘えられて、俺には甘えられない理由はなんだ?
ふと、頭に最上さんに言われた言葉がよぎった。あの強い眼差しに見つめられると、どうしても弱気になってしまう。彼に甘えたら……きっと、もう戻れない。今の自分に。
何度も寝返りを打って、無意識に浮かんでくる考え事を振り払っていると、徐々に眠りに落ちていった。
明日、仕事が終わってからアパートに戻って私物を確認して被害届も出して、貯金が無事かも確かめなきゃ、それから新しい通帳と印鑑も作って……ああ、それから異動になるなら引き継ぎもしないと……。
やらなければならないことが山のようにある。先ほど最上さんからもらったメモ紙をそっと広げ、スマホに登録する。
仕方なくよ! 仕方なく!
そう自分に言い訳をして横になる。
――木崎には甘えられて、俺には甘えられない理由はなんだ?
ふと、頭に最上さんに言われた言葉がよぎった。あの強い眼差しに見つめられると、どうしても弱気になってしまう。彼に甘えたら……きっと、もう戻れない。今の自分に。
何度も寝返りを打って、無意識に浮かんでくる考え事を振り払っていると、徐々に眠りに落ちていった。