こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
はぁ、アパートに戻るの気が重いな……。
そんなことを思いながら会社のエントランス近くにあるお手洗いに寄って、個室から出ようとした時だった。聞き覚えのある声とともに数人の女子社員が楽しげに話しながら入ってくる気配を感じて思わず手をとめた。
「ねー! でもさぁ、自業自得じゃない?」
話しているのは香奈だ。彼女も少し残業をしていて、私よりも先にオフィスを出て行ったけれど、まだ社内にいたようだ。
香奈も今帰りなのかな?
そんなふうに思っていると。
「もしかして香奈、あの噂のこと木崎課長の奥さんにチクったの? だから酒井さんコールセンターに異動になったんじゃないの?」
「人事部に友達がいて木崎課長の自宅の番号教えてもらったんだ。“うちの女子社員と浮気してますよ~”って言ったら、奥さん結構マジになっちゃってさぁ」
……え?
そんなことを思いながら会社のエントランス近くにあるお手洗いに寄って、個室から出ようとした時だった。聞き覚えのある声とともに数人の女子社員が楽しげに話しながら入ってくる気配を感じて思わず手をとめた。
「ねー! でもさぁ、自業自得じゃない?」
話しているのは香奈だ。彼女も少し残業をしていて、私よりも先にオフィスを出て行ったけれど、まだ社内にいたようだ。
香奈も今帰りなのかな?
そんなふうに思っていると。
「もしかして香奈、あの噂のこと木崎課長の奥さんにチクったの? だから酒井さんコールセンターに異動になったんじゃないの?」
「人事部に友達がいて木崎課長の自宅の番号教えてもらったんだ。“うちの女子社員と浮気してますよ~”って言ったら、奥さん結構マジになっちゃってさぁ」
……え?