こじれた恋のほどき方~肉食系上司の密かなる献身~
「理由なんかないんだったら、もうなにも考えられなくなるくらいにめちゃくちゃにしてください……」
ヤケになった私はつい心にもないことを口走っていた。
「それはめちゃくちゃに抱いて欲しいってことか?」
ここまでしておいてなにをいまさら確認することがあるのだろうか。静まることのない呼吸が部屋に響く。すると、なぜか最上さんが覆いかぶさっていた身体をすっと起こした。
「もう寝ろ」
「え……?」
予想外の言葉に目が点になる。猛獣のように襲ってきたかと思えば、興が冷めたと言わんばかりの態度。
「この前の寝室使っていいから、もう休め」
馬鹿みたいだ。
熱に浮かされていたとはいえ、めちゃくちゃにして欲しいだなんて言うんじゃなかった。なし崩しに身体を開く軽率な女だと思われたかもしれない。
冷水を浴びせられたような気になっているなんて知られたくなくて、私は最上さんを思い切り押しのけると自分のバッグを引っ掴んで寝室に転がり込んだ。
私、最低……。
勢い任せにベッドにダイブすると、私は枕に顔を埋めてぎゅっとシーツを握りしめた。
ヤケになった私はつい心にもないことを口走っていた。
「それはめちゃくちゃに抱いて欲しいってことか?」
ここまでしておいてなにをいまさら確認することがあるのだろうか。静まることのない呼吸が部屋に響く。すると、なぜか最上さんが覆いかぶさっていた身体をすっと起こした。
「もう寝ろ」
「え……?」
予想外の言葉に目が点になる。猛獣のように襲ってきたかと思えば、興が冷めたと言わんばかりの態度。
「この前の寝室使っていいから、もう休め」
馬鹿みたいだ。
熱に浮かされていたとはいえ、めちゃくちゃにして欲しいだなんて言うんじゃなかった。なし崩しに身体を開く軽率な女だと思われたかもしれない。
冷水を浴びせられたような気になっているなんて知られたくなくて、私は最上さんを思い切り押しのけると自分のバッグを引っ掴んで寝室に転がり込んだ。
私、最低……。
勢い任せにベッドにダイブすると、私は枕に顔を埋めてぎゅっとシーツを握りしめた。