真実(まこと)の愛
「あ、守永さん、無事でしたか?」
「なにが?」
麻琴の言葉に、守永はきょとんとした顔をしている。
「……無事なら、いいです」
守永まで「事情聴取」することなく「内々で解決」したということだろう。
そういえば、週明けに社食で会った稍は長袖のタートルネックにパンツルックだった。
青山の稍への「事情聴取」がどんなものであったかは、推して知るべし、だ。
「デスクに噛りついてても、このままでは埒が開かないだろう?」
……それはそうですけど。
「気分転換に……呑みに行くぞ」