真実(まこと)の愛

足取り軽くリフレッシュスペースへ向かう麻琴が、その(・・)部屋の前を通り過ぎる瞬間……

扉の向こうから、にょきっ、と腕が出てきた。
麻琴の手首が、がしっ、と掴まれる。

そして、そのまま、部屋の中にずるずるずる…と引き込まれた。

麻琴はあわてて、自分の手首を掴んだ張本人を見る。

「なんで、LINEも通話も無視するの?」


……松波だった。

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