真実(まこと)の愛

麻琴は青山の前では割り切ってる振りをして、カラダの関係を結んでいた。

こんな『不毛な関係』であっても、これだけ「努力」を続けていれば……

いつか「やっばり麻琴だったよ」と、青山が自分を選んでくれるんじゃないか、と思っていた。

『……智史、その「結婚する女」って、だれなの?』

今年の十月末で三十四歳になる麻琴より、青山は一つ上だというにもかかわらず、今まで彼に結婚願望を感じたことは一度もない。

なので、こんな急な話は到底信じられなかった。


『つい最近再会した、幼なじみだ』

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