真実(まこと)の愛
「……今までステーショナリーにいたあなたが、ロハスにやってきて、これからどういう路線でどういった商品を創っていこうと思ってるんすか?」
上林から、いきなり「核心」を突かれた。
「そうね、『生活雑貨』って文具よりずっと幅広いものね」
麻琴は苦笑する。
早速、試されているのだ、と思った。
「わたしは美大時代の恩師の影響で、北欧のインテリアに興味があるの。
特にスウェーデンには学生時代から訪れていて、現地では英語が通じるからスウェーデン語は挨拶程度しかしゃべれないけれど、日本にいても学べる読み書きの方は一応できるわ。
ロハスのわたしのチームでは、それを活かしてなにか形にしたいと思ってるの」
「えっ、すごーいっ!スウェーデン語ですかっ⁉︎」
紗英が目を丸くして驚いている。