真実(まこと)の愛

麻琴は高校生のとき、exchange(交換) student (留学生)として一年間、カナダのバンクーバーに留学していたため、英語は日常会話なら問題ない。

(本当は、大好きな「赤毛のアン」の舞台であるプリンスエドワード島に近いモントリオールなどの東海岸がよかったのだが、父親が「遠すぎるっ!」と猛反対して西海岸のバンクーバーになったのだ)

大学生になると、恩師が猛プッシュして決まったゼミ旅行で夏のストックホルムを体験して以来、スウェーデンにすっかりハマってしまった。

日本に帰国したあと、現地で購入したインテリア関連の美しい本を読むために、ほとんど独学でスウェーデン語の読み書きをマスターしたくらいだ。

と言っても、ラテン語由来の言語のわりにスウェーデン語の文法には格変化が比較的少なく、英語がそこそこできればなんとなく読めたり書けたりするのである。

発音の方は日本語や英語にはない母音があるし、そもそも耳慣れない言葉なので、難しく感じるのだが。

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