真実(まこと)の愛

➖❸


お昼休憩の時間になった。

麻琴はステーショナリーネットのフロアへ上がって、情報システム部へと向かった。
元セフレが部長に着任した部署である。

するとちょうど、その新部長が新しく設けられた執務室から出てきた。
今日は彼も社長から直接辞令を受け取ったため、ダークグレーのスーツ姿だった。

その青山部長が麻琴を一瞥して、

「……何の用だ?渡辺」

氷点下の声で問う。

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