10歳年下の部下を溺愛しすぎて困ってます
挨拶してきたのは伊藤君だった。

「おはよう。って、ごめん。
朝早く来なくていいって言わなかったから、気を使わせちゃったね。
皆あと10分位遅いから、明日からそれくらいの時間で大丈夫だから。」

冷たくするはずだったのに、虚をつかれたせいでいつものペースで話してしまった。

「主任はいつも一人だけ早いんですか?」

「うん。」

「何か仕事ですか?」

「いや、ただコーヒー飲みに来てるだけ。」

私はコーヒーを入れ終わり、話した。

「伊藤君も飲む?」

「いいんですか?」

彼がパッと明るい笑顔になった。

「いいよ、早く来させたお詫び。」

「じゃ、遠慮なくお願いして良いですか?」
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