10歳年下の部下を溺愛しすぎて困ってます
彼は相当育ちがいいのかな?

レディファーストを叩き込まれて育ったとか?

でなければ実はイタリア人?

私はそんなことを考えながらひたすら彼の顔を見つめ続けていたらしい。

「主任?どうかしたんですか?」

「ん?何でもない。一人でも大丈夫だよ。
会社から遠くないし。いつも遅くても無事だし。」

彼が眉根を寄せて渋い顔をする。

「女性がいつも遅いなんて大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫って今言ったよね。
だから帰ってね。」

「…わかりました。
今日1日ご指導頂きありがとうございました。
明日もよろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくね。お疲れ様でした。」

彼は若干納得できないオーラを出しているような気がしたが、おとなしく帰っていった。
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