最強の暗黒龍は喪女にゾッコン ~VRMMOの裏ボスが子作り前提で求愛してきました~
第20話.ロマンスの神様が息してない
ストレスフル、私を蝕むストレスがマッハ。
出会ったばかりの男と女が一つ屋根の下で、1週間ほど共同生活を送る。
重複になるけど、小説、漫画、アニメ、ドラマに映画と見る人によって、美味しい状況下はごまんとある。
しかし、現実とはそんなに甘くないわけよ。
赤の他人――、しかも人に化けた雄ドラゴンのせいで、いらんストレスが私の精神を滅多打ちにしている。
そう、今も……。
「私の入浴中に風呂に入って来るとか、どう言う神経してるんですか!? 馬鹿なの? 死にたいの!? まさか、理性が息してないの?」
タオルを頭に巻いたジャージ姿の私だけど、全身が火照っているのは、湯上りだから……だけが理由じゃない。
そして、慣れない正座でフローリングに座るエヴィエニス。
もちろん、エヴィエニスの自発行動ではない。私が無理やりやらせた。
「たかが水浴びくらいで大袈裟な……」
と、鼻で笑うエヴィエニス。
彼の逞しい両足もプルプル笑ってるけど、いい気味だからスルーしておくね。