最強の暗黒龍は喪女にゾッコン ~VRMMOの裏ボスが子作り前提で求愛してきました~
第3話.夢オチとかサイテー! って言いたかった

 災厄(ドライアイ)は、去った。
 椅子に腰掛け、目頭を揉んでいた私は、ふと思い出した。

「明日は、死の月曜日――。また地獄が始まってしまうぅ」

 時刻は、日付変更のちょうど10分前。
 私は、この間の時間を『絶望タイム』と呼んでいる。
 現実逃避だ。達成感と幸福感を懐いたまま、寝てしまおう。
 お風呂はすでに済ませていたので、意気揚々とベッドへ向かった。
 その時だった――。

「ん?」

 急にベランダ側の窓ガラスが、ガタガタと騒々しい音を立て始めた。
 低空飛行するヘリコプターがマンションの上空を通過する時の揺れに似ているが、こんな真夜中には飛ばないだろう。
 だったら、地震? と思ったが、家具は一切揺れていない。
 なら、ゲリラ豪雨か? いや、それもない。
 朝見た週間天気予報は、今週はずっと晴れだった。雨の音も聞こえない。
 
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