月がみていて
(洋子とトワ)は交代ゴウタイ、病院を訪れた。

珍しく、

病室は沈黙

「頬は何針? 」

「見る? 」

望はトワに有無を言わせぬまま、

頬のガーゼを一気にはがした。

1針と2針の傷が7箇所。

方向は様々・・・。

傷を見慣れている筈のトワが

思わず目を細めた。

「エグイ? 」

望は再びガーゼを再び貼りなおした。

「これが父親の叫びの証‥それを受け止めてるって、アタシ‥すごくない?」

トワの表情が歪んで見えた。

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