月がみていて
そんな、ある日。

いつものように一晩中、

バイクで走って帰宅した。

ドアを開けても、美里の声はなく、いつもの姿は出迎えてくれず…。

(異様な空気)が漂っていた。


―俺は嫌な予感がした。

どんなに早くても遅くても、

必ず迎えに出てくる妹の姿がなく…それには、焦った。 

そして、見た。
洗面所に座り込み、

(ブタ)が泣き喚いていた姿を。

「!! 」

急いで風呂場の戸を開けた。
次の瞬間、俺は大声で叫び声をあげた。

「みさと!! 」

(浴槽の水の中、妹は沈められ・・・。)
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