月がみていて
相変わらずの(ナキゴト)

父の弱音の吐き方は、

ハンパ なく続き、

―「俺は夢を踏みにじられた! 」

「お前の母親が俺にそうさせたんや! 」

自分が選択したはずの人生にケチをつけ、

そこには必ずといっていいほど、

自分否定を繰り替えす、中年男。


「和菓子職人に成り損ねた俺は、俺やない! 」

34歳の(ダイの男)が、醜態をさらす。

「アイツが俺に、ちょっかい出したから、

俺の人生、ムチャムチャ、狂った! 」と‥。


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