月がみていて
「望・・・。」

しばらくして同じふすまから、

父が出てきた。

「帰ってた、んか? 」

―白々しい!
アタシはそんな父の態度に、(超ムカツイタ)!!

怒りが込み上げ、「もう、えぇからな・・・。」と立ち上がる。

「早引きか?どない、してん?」

「もう、えぇよ…分かったから!」

―汚わしく、見えた
「顔も見たない!」と思わず叫び、

「望! 」

(汚い男)に、

「今まで、どうも!! 」

―さよならを言った
(本音なんて言えない)

「望!! 」

アタシは家を飛び出した…。
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