月がみていて
“スキンヘッド”の中学生の女子。

この頭で、目立たないわけがない。

テーブルを通り過ぎる見知らぬ客すらも、

アタシの顔を覗いていく程・・・。

「ナンカ、あった? 雰囲気、変わったっぽい。」

「分かります? 又、色々あって・・・。

今日、家出2日目・・・。」

「家出?? ホンマ、懐かしー! 

俺も(家出)、シタシタ。

そんな事やったら、

お兄さんが、ナンカおごってあげる! 」

「マジ、ッスカ? それから、もうひとつ・・・。」

―洋子に電話させてもらった。
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