月がみていて
[同じ穴のムジナ]

誰にもいえない”家の事情”

12才の時、一度保護されて・・・

児童相談所の人にいろいろと

質問された。

アタシのキモチは純真で

質問どおりに答えていた。

−(助けてくれるなら)・・・

そういう思いで、素直に答えた

「お父さんからの暴力は、いつから? 」

「アタシが小1の時から・・・」

「そしたら、お母さんがいなくなってから、

あなたが身代わりになってしまったの? 

のぞみちゃん、辛かったね! 」

初対面の“―ちゃん”付けと、

全てが分かったような言い方・・・。

傷だらけのこのアタシに、その言葉は、なかった。

まるで傷口に塩を塗るようなもの プラス

決して触れてはいけない領域。

― その人を突き飛ばしたい!

そんな衝動に駆られた。


< 19 / 233 >

この作品をシェア

pagetop