月がみていて
それから、片づけをして、

銭湯の準備を整えた。

「望、(風呂)行くか? 」

幼い寝顔

「―。」

毛布をかけて、トワはそこに座った。

「まだ、14歳かぁ。」


―(14年間)生きてきて、

自分の家を拒否ってる。

「ふーん、昔の俺やん。」

トワは隣であぐらを組み、

長さ1センチもない

(望の髪の毛)を触ってみた。

「俺より短いって。」


そして、いつの間にか、

1ミリ程の(イカツイ眉毛)に変わっていた。


確かに、“施設で太った”と

メールの受信ボックス。

「どこが、(太った)って・・・?」
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