月がみていて
トワがアタシに駆け寄った。

ベッドのシーツを引っ張り出すと

突っ立ったままの(アタシ)を座らせ、抱え込んだ

「―ト・ワ。」

「動くな! 」


首元を押さえるシーツの色が

みるみるうちに赤色に染まる

トワは右手で携帯を持った。

「救急車、お願いします。」
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