月がみていて
古びた個人病院。

トワはドアを叩き、ベルを鳴らす

― ドン・ドン・ブー 

  ドン・ドン・ブー

  ドン・ドン…

勢いよくドアは開き、

「もう、分かったって! 」

白いドアの中から

(白衣のひげ面の医師)

が顔を出した。

「昼飯? 」

「おう…。」

トワの後のアタシに近寄ると、

「あーあ、派手にやられてるな! 」と

院内に手招きした。
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