月がみていて
AM12:00。

「もしかして、望のお母さんですか? 」

男女の中年カップルに、裕子が声を掛けた。


一目見て分かるほど、望は母にそっくり。

「?」

「そうですけどー。」

同伴の男性が返事した。

「望は・・・? 」


洋子は顔を赤らめて、怒りをあらわにぶちまけた。

「今頃、何ですか? 」

「ニュース見て…警察から電話もあって…」


「今まで、望がどんな目に遭ってたか!! 」

「洋子! もうエェから…。」


14歳の洋子には耐えられない場面だった。

「帰って! お願い、帰ってください!!! 」


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