月がみていて
診察室に座ると、改めて

「誰や? お父さん…それとも、お母さん? 」

医師は初見診察で、そう言い当てた。

アタシはグッと息をのんだ。

「診たダケで分かるン? 」

横からトワがそう聞いた。

「分かるんやなぁ、これが! …他の所は異常ないか? 

トワ、ちょっと出てくれ! 

それとも(この子の裸)見るつもりかぁ? 」

“バタッ! ”

「何や、まだ(可愛いらしい)トコ、あるんやな・・。」


「大丈夫ですか? 」

ナースの声にゆっくり頷いた。

何か、こらえきれなくなって…

のど元がグッーと、きつくなって…

我慢したケド、間に合わなかった。

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