月がみていて
アタシのそんな心配など、誰も知るはずは、なく…。

いつの間にか、トワはオーダーし終えると、

「…以上。」と締めくくった。

「えっ、アタシは…。」

トワが微笑んだ。

アタシだけに、微笑んでいた。


―何か、バカにしてる?もしかして…。


アタシはムカッときた。

「オムライスのお客様。」

「はーい。」

「!?」

アタシは、オーダーした覚えのないプレートは、

アタシの目の前のテーブルでいい匂いを放つ。

ウエイトレスが去ったあと、

「アタシ、頼んでませんけど…。」

すると、トワは…

「あっ、そう!」といきなり態度を変えた。

見せつける様に、わざとオオグチを開けて、パクパクと平らげていった。

< 36 / 233 >

この作品をシェア

pagetop