月がみていて
「(懐かしのメニュー・フェアー)…何が懐かしいの? 」

「サァ? 」

「美味そう! やっぱり俺も頼もう! 」

誰一人として、昼とメンバーは代わらず、まったく同じ。

―14才の食欲は…オムライスの匂いにアタシの(腹の虫)が反応してる

ドリンクバーで、グラスに無料の水を注ぐ

テーブルに戻ると、トワはアタシを見てニヤけた。

「望ちゃん、損するでぇ。ありがとうって、貰ったら? 」

小声で、その中の誰かが呟いた。

「それって、アタシの勝手…!! 」

「大成功! 」

「作戦勝ち! 」

「!!」

アタシが口を開けた瞬間、

トワのスプーンはアタシの口の中に{オムライス}を見事に入れた。

「美味い? 」

アタシは思わず頷いた。

「年上から勧められたら、断れると思うな…それが礼儀ヤ。

 分かった? 」

「ハ、ハイ。」

強引なやり方にまんまと引っかかった(アタシ)。


トワノ、ヤサシサニ負ケタ、プラス、アタシノ食欲二モ…。
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