月がみていて
そして、アタシはー。

心配されたことのないアタシは、

「バイトで遅れた…。それより痛かった? 」

トワの言葉がくすぐったくて、居心地悪い。

「今日は? 学校、行った? 」

制服姿のアタシを見た。

「うん、ちゃんと行ったよ。」

「…そう。」


トワはアタシに係わるたびに

アタシの心はときめいた。

恋心は大きく、膨れ上がる。

「今日は、バイク。…送るから。」

それが、同情とも知らず…。
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