恋を忘れた君に


「あ゛。ごめんごめん。二人のこと忘れてたわ。」

わざとらしく相田さんが言う。

「全然良いですよ。気にしないで続けてください?」

私は両手で望遠鏡のようなものを作り、あえてがっつりと見る。

「ち、ちょっと夢・・・!蓮くんもごめんね。」
「僕も平気だよ~、寧ろ見てて幸せもらった。」

物腰柔らかく、ふわりと笑う彼は“蓮”さんと言うらしい。
相田さんとは全く違った雰囲気だ。

「そうそ、こいつ俺の同期で 沢渡 蓮。ななせはもう知ってると思うけど、夢ちゃんは初めてだよね?」
「はい。あ、初めまして。ななせの友人で、小鳥遊 夢って言います。よろしくお願いします。」
「そんなに固くならないで大丈夫だよ~、僕は 沢渡 蓮です。よろしくね。」

またふわりと微笑む彼。
彼が微笑む度、周りに花が咲く ような気がした。

私も微笑み返し、ちらりと全身を盗み見た。

最近の女の子が好きそうな人だな、と率直な感想。
少し幼い顔をしていて、色白。
身長は相田さんが180cm。
沢渡さんの方が少し小さいから177cmくらいだろうか?
髪の毛は茶髪のマッシュ。
細身で、服装は古着・・・?
あまり詳しくないのでわからないけれど、たぶんそっち系。
個性的だ。

相田さんも少し個性的で、スタイルがものすごく良い。
顔もそこそこ良い。
二人が並ぶと、正直絵になる。
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