私はあなたのストーカーです


「あのとき笑いらえるの必死だったでしょ、仁依菜」と、サツキ。


「ほんとにねー。せっかく目薬使って泣き顔まで作ったのに。あやうく声出して笑っちゃうところだった」
「前から思ってたけど、仁依菜の演技は主演女優賞受賞レベルだよね」


ねえ、仁依菜ちゃん。

こんなことして、心傷まないの?

前からって?

中学の頃から四人で誰かをイジメていたの?


「まーね。演技力には自信あるよ。でも、持続しない。こんなのの友達役とか、マジで勘弁して欲しい。一ヶ月、頑張った方だよ? これ以上そばにいるとさ。こっちまでクサくなっちゃうー」

「全然抵抗しなくなったよ」背後でナミが笑って言う。


「さっさと丸裸にしちゃおうよ」


仁依菜ちゃん……。


「恥ずかしい恰好させて。写真撮って。二度と歯向かえないようにしておこうよ。少しでも逆らえば。世界配信ってことで」
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