私はあなたのストーカーです
「おしまい。あくまで素人の応急手当だからさ。ちゃーんと、病院行きなよ?」
「ありがとう……ございます」
「あは。なんで敬語」
いい人、だ。
誰かに優しくしてもらったの、何日ぶりだろう。
だけど。
この優しさを、素直に受け入れられない。
なんでこんなことしてくれるの。
なにか、企みでもあるの。
そんな風に考えてしまう自分がどこかにいて。
「今、僕のこといい人とか思ってる?」
「え……なんで」
「ほんとわかりやすいなー、ヒナコちゃんは」
「ば、バカにしてますか」
「うん」
やっぱり、いい人ではないのかもしれない。
「君のこと最初に見たとき」