私はあなたのストーカーです
強くなんて、ない。
ただ、私に力をくれる人がいるだけで。
それだけで生きていけるんだ。
「くりりんかな」
(……!)
藤ヶ谷くんと、目が合う。
そらせない。
じっと、数秒見つめ合っていたら
「ビンゴ」ってつぶやかれた。
「楽しい? 片想い」
「あ……」
藤ヶ谷くんは、やっぱり私が先生を気になってること、気づいてたんだ。
「大丈夫。誰にも言わないよ」
恋しちゃいけない相手に、恋をしてしまい。
誰にも言えない気持ちがバレてしまった。
「まあ、信じてくれないかもしれないけど。態度あからさますぎるからなあ。気づいてるの僕だけじゃないと思うよ。結構バレバレ」
「うそっ」
「嘘」
「……え」
「とことん誤魔化せない子だよね、ヒナコちゃんは。今のだって否定すりゃいいのに、あっさり自分から認めて」
「あ……!」
「そういうところがイジメられ気質」
藤ヶ谷くんが立ち上がり、腕を掴まれる。
「こっち来て」
「ちょっと……」
ベッドまで連れて行かれ、押し倒される。
ドサッと、あまりにも勢いがよくて
なにが起きたのか瞬時に判断できなくて。
すぐ近くから私をおさえつけ、見下ろす、藤ヶ谷くんを視界に捉え唖然とする。
油断、してた。
あんな目にあったあとなのに。
私、なんてバカなんだろう。
「なに、するの……?」
返事がない。
強引に、体操着をまくりあげてくる。
「やだ。やめて、藤ヶ谷くん」
もしかして、あなたは
麻美たちの仲間だったの?